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ぶきっちょママのぼのぼのな暮らし

ぶきっちょママのぼのぼのな暮らし

赤ちゃんの体重

赤ちゃんは、お弁当と水筒を持って生まれてくる

ママは、お産という大仕事を終え、その疲れが取れるまで数日はかかるでしょう。また、ママの体内では急な速度でホルモンの変化が起こり始めています。
そういう期間、ママのおっぱいはあまり出ません。
この頃に出るのが、ちょっぴりでも濃厚な初乳です。
ちょっぴりしか出ないから、濃厚な初乳なのです。
ところがお産後72時間もしてくると、おっぱいが張り出し、急に分泌く多くなってきます。

赤ちゃんも、この頃は生まれたときに持ってきた水筒を消費しながら、自分自身も、生まれるときの疲れを癒し体力を回復させてながら、おっぱいが出てくるのを待っているのです。

なんとも神秘的な、ママと赤ちゃんの関係ですね。自然とはなんて上手く巧妙に出来ているのだろうと思います。

ですから、この時期にミルクなんていらないんですね。


体重減少と体重増加

赤ちゃんは、生後3~4日あたりでいちばん体重がどん底になります。
3000gで生まれたら、だいたい300gくらいまでが減少の目安です。

その頃からママのおっぱいも出るようになり、またなかな吸うのが下手だった赤ちゃんも、吸うのになれてくる頃でもあります。
赤ちゃんの体重はこの頃から徐々に増え始めてきます。


そこからどのくらいで生まれた時の体重に戻るのでしょうか。
育児書によると、
『退院までに、生まれた時の体重に戻るのが標準』だそうですね。

きっとミルクの赤ちゃんはこの通りに体重も増えてくれるでしょう。
でも、母乳の赤ちゃんは、なかなかそうはいかないことのほうが多い。

順調に母乳が出て、たっぷり飲めている場合は、退院時に出生体重に戻ることも多いですが、現代はなかなか難しいかなと思います。

ママの乳首の状態、慣れ不慣れ、体質などいろいろの条件で、母乳分泌も違ってくるからです。

なにせ、生まれて初めて赤ちゃんを抱っこしました!なんていうママが
大半です。
1週間でバッチリOK!!なんていう母乳ママはあまりいないようですね。

ですから、退院時に出生体重に戻っていなくとも、全く問題ありません。
少なくとも、体重が減少傾向ではなく、上昇傾向にあればOKですよ。

それからは、家でも同じようにせっせとおっぱいを飲ませることです。
ママの仕事はおっぱいを吸わせること、
そして、ママの生活を赤ちゃんのサイクルに合わせてあげることですね。


わが病院では、退院後に赤ちゃんの体重チェックに来ていただいています。

体重増加の良くない赤ちゃんは3日ごとくらいに来院していただいで、母乳の分泌状態や、飲ませ方をみます。
母乳の分泌が良くないときには、ケースバイケースでミルクを足しますが、
せいぜい10~30mlを1日に数回程度です。
あくまで、赤ちゃんが2時間後に起きる程度の量を、1日数回足してあげるだけです。

ここで、ミルクを足しすぎると、吸わせることがおろそかになり、おっぱいの分泌量は増えてくれません。
せっせと吸わせて、おっぱいが出てくるのを待ちます。

「せっせと吸わせていれば、絶対におっぱいの分泌は増えるよ。
なぜなら、体のメカニズムがそうなっているから」
これがママと私たちの合言葉です。

おっぱいの分泌が悪いママは3週間かかって出生体重に戻るなんていうことは、けっこうあります。
でも、そこからがすごいんです。体重が急激に増えてくるんですね。
あと1週間で1ヶ月健診、という頃にラストスパートで増えていきます。



わが病院の小児科ドクターも当初は「1kg!!」とうるさい人でした。

今では、500g/月も増えていて、赤ちゃんが活き活きして元気であり、飲みも良ければ、小児科医からはなんのクレームがくることもありません。

それは、その後の健診でも異常がなく、体重の増えも良いというデータが取れてきているからでしょう。

そうそう、育児書にはこんなことも書いてありますね。

『1ヶ月の頃の赤ちゃんの体重は、出生時より1kg増えているのが標準』と。
これは何を基準にした値なんでしょう。
おそらくは、1日に30gの体重が増加することが基準になっているのでしょうね。
でも、本当に1kg増える必要があるのでしょうか。
大事なのは、1kg増えることではなく、増加曲線でしょう。



当初はママの器用、不器用、乳頭の状態によっても、分泌は大きく左右されます。
それをひとつひとつクリアーして、分泌も増えていきます。

育児書の内容には、あまり左右されないことです。



もし、退院後のフォローがなかったら、ママのやることはただひとつ。
ミルクを足すことではありません。
せっせとおっぱいを吸わせることです。
吸わせる回数は、1日十数回にもなるでしょう。
吸わせる回数が、10回以下と10回以上とでは、体重の増え方も全然ちがいます。



戦時中の食糧難の時代ではないんですよね、今は。
ママの食料事情は良すぎるくらいです。
おっぱいが出せないという時代ではありません。


もし、おっぱいが出ないというなら、ママの吸わせ方に問題があると思います。
吸わせる回数が少ない。
赤ちゃんの吸てつが下手で、ちゃんと吸えていない。
ママの含ませ方が下手
ママのおっぱいの形、状態
この辺をチェックしてみるといいですよ。

でも、でも、頭では分かるんだけど、ミルクを足さないと、赤ちゃんが日干しになって、栄養失調になってしまうのでは。。。。と心配のママも多いことでしょう。


もし、赤ちゃんがいらして、母乳育児に悩んでいらしたら、
保健センターなどに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
やはり専門機関に相談なさるのがいちばんと思います。
1人で悩まずに、誰か、相談できる窓口を探すことですね。


私たちの病院にも、保健センター経由で、
母乳トラブルのママが紹介されてくることもあります。






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